ばね指について

ばね指とは?

ばね指とは、指を曲げてから伸ばそうとした際に、バネのように弾く動きをする状態のことです。

ばね指の根本原因は?

指は腱によって曲げ伸ばすことができます。手を握るなど強い力を発揮する筋肉は前腕にあり、その力を腱が指先まで伝えます。腱の通り道では、指を曲げる際に使われる屈筋腱が浮き上がらないように、靱帯性腱鞘と呼ばれる組織が押さえています。この構造は、ベルトとベルト通しの関係に似ています。

この靱帯性腱鞘は指の各部分に存在しますが、その終わりにあたる指の付け根付近は、特に力がかかりやすく、炎症が生じやすい箇所です。その部分で腱や腱鞘に炎症が起こると腱鞘炎となり、さらに進行することで引っ掛かりが生じ、ばねのような動きが見られることがあります。これを「ばね指」と呼びます。

こんなお悩みはありませんか?

ばね指_イメージ1

子どもを抱っこすると痛い
指の付け根の痛み
グーの形から手を開いたときに、かっくんと遅れて伸びるような状態
デスク業務後の指のこわばり
キーボードを打つ手が痛い

腱鞘炎は、手をよく使うような仕事の方、例えばパソコンを使う作業が多い人や楽器を演奏する人、文字をよく書く人などに起こりやすい病気です。
そのほか女性ホルモンによる影響も考えられており、更年期以降の女性や妊娠・出産期にある女性にもよくみられます。
また、糖尿病がある方や関節リウマチの方、人工透析を受けている方にも起こりやすいと考えられています。

ばね指に対する当院の考え

ばね指_イメージ2

ばね指は腱鞘炎の一種であり、よく動かすことによって発生しやすくなります。そのため、安静にすることが大切です。

ただし、少しでも動作の妨げになっている場合には、初期の段階で肥厚した腱を伸ばすことで、軽減が期待できることがあります。また、短時間でも指を休ませることで、症状が軽減されることもあります。

無理をして使い続けると、他の部位に痛みが出る可能性もあります。そのため、痛みの出ている部位だけでなく、同時に負担がかかっている可能性のある箇所もケアすることで、痛みを最小限に抑えることができます。まずは安静を心がけ、サポーターなどを使用して動きを制限することが大切です。施術をおすすめしております。

ばね指はなぜ起こるのか?

ばね指_イメージ3

主な原因は手首や手指の使い過ぎによるものがほとんどです。近年では、コロナ禍によりディスクワークが増え、パソコン作業が多くなっていることも社会問題となっています。
更年期や妊娠・出産後の女性に多く見られます。この時期の女性は、加齢によって筋力の低下や骨粗鬆症、閉経などによりホルモンバランスが変化します。腱や腱鞘が弱くなることで痛みやすくなり、ばね指になりやすいのです。また、スポーツを行っている人や主婦など、手を使う機会が多い人もばね指になりやすい傾向があります。症状は親指や中指に多く見られますが、他の指にも見られることがあります。また、まれではありますが、乳幼児の母指にも発生することがあります。

ばね指を放っておくとどうなるのか?

ばね指_イメージ4

ばね指を放置すると、指のスムーズな動きができなくなり、ひどくなると指が引っ掛かったまま伸びなくなったり曲がらなくなったりすることがあります。
ばね指の保存的施術としては、局所の安静や消炎鎮痛剤、外用薬の使用、装具などによる一時的固定が行われます。
ばね指になったときに避けるべきことは、「無理に伸ばす」「無理にマッサージする」「放置する」ことです。
悪化のリスクもあるため、十分に注意が必要です。
ストレッチはばね指に効果が期待できると前述しました。しかし、腱や腱鞘に炎症がある状態で無理に伸ばしたりマッサージしたりすると、患部への負担になる可能性があります。

ばね指に効果的な当院の施術メニューは?

ばね指_イメージ5

炎症がある場合はアイシングを行い、痛みを誘発している筋肉や腱、腱鞘に対して筋肉へのアプローチと鍼施術を行い、痛みの軽減が期待できます。
ばね指の原因は問題が発生している指だけでなく、前腕の筋肉の硬さやバランスも関係しているため、全身の歪みが影響します。そのため、全身調整を行い、正しい姿勢に整えていただくことを第一に考えています。
また、日常生活で手首や手指を安静にすることは難しく、無意識に動かしてしまうことが多いです。そこで、テーピングやサポーターの使用が効果が期待できる方法となります。
さらに、ストレッチなども指導させていただきますので、ご自宅でのケアも取り入れていただけますようお願い申し上げます。

その施術を受けるとどう楽になるの?

ばね指_イメージ6

全身の歪みを整えることで、全身の筋肉の緊張が緩み、痛みの軽減が期待でき、早期回復を促すことができます。
症状が悪化して日常生活に支障をきたさないよう、根本から軽減するために、様々な技術を組み合わせた当院独自の施術法で軽減を行っています。まずは、問診と検査をしっかりと行い、肩や首の動き、骨盤や体全体のバランスも診させていただきます。

歪みや筋肉バランスの崩れは、日常の癖や行動パターンなどから起こることが多いため、普段の体の使い方などもお聞きして、ばね指の根本的な原因を見つけ、痛みの出ない身体に整えていただきます。

ばね指を軽減するために必要な施術頻度は?

ばね指_イメージ7

整形外科では、レントゲンに異常が見られた場合を除き、週1回の通院が慣例となることが多いです。
しかし、当院では通い始めに「できれば2~3日以内にまたお越しください」とお伝えしています。
そもそも手技施術とは、痛みの原因に対して手技で直接対処し、悪い状態から良かった頃の状態に戻そうとするものです。
しかし、日常生活を送る中で、どうしても患部に疲労がたまったり、負荷がかかったりするため、患部は徐々に悪い状態に戻ってしまうことがあります。
特に、発症したての頃は状態が悪化しやすいです。
だからこそ、継続的に来院していただくことが大切となります。